「噛む」は「生きる力の源」です よく噛んで食べるための環境を一緒に整えましょう
歯を失う原因として多くを占めている、虫歯と歯周病。
これらに共通して言えることは、どちらも「感染症」であるということです。
つまり、感染源である「細菌」を口腔内から取り除くことが出来れば、「虫歯」にも「歯周病」にも感染しないのです。
しかし、口腔内にはどのような方でも、常時1億もの細菌が存在しています。
私たちは、それらから身を守るために「細菌を取り除く力」を身につける必要があるのです。
一般歯科治療では、口腔内環境改善のため口腔清掃指導をはじめ、虫歯や歯周病の治療、更に歯の喪失により失った口腔機能を改善することで、よく噛んで食べるための環境を整えます。
一般歯科治療の流れ
応急処置
初診時検査・診断・治療計画提示
初期治療
口腔内清掃指導
ご自宅での清掃方法の見直しは、治療の中でも最も重要といえます。使用する道具の種類、道具の動かし方、清掃頻度など様々な要因を見直すことで、お口の環境は大幅に改善し、良好な治療結果と経過に大きく関与します
修復治療(むし歯の治療)
歯の神経は、歯を長持ちさせる上でとても重要です。 むし歯の治療は、低浸襲治療を心がけ、神経を守る治療を最優先します。
歯内療法(根の治療)
むし歯が深く進行してしまうと、神経を残せないときがあります。 また、以前に神経を取った歯の再治療が必要なときもあります。そのような時は、根の中の治療をきちんと行っておかなくてはなりません。 歯肉療法はビルの基礎工事のようなものです。将来の歯の寿命を左右する大切な治療ですので、手間と時間をかけて歯の土台作りを行います。
歯周病治療(歯槽膿漏の治療)
成人の80%以上は歯周病に罹患しているといわれています。歯周病を放置すると、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。 歯周病は非常に長い時間をかけて進行します。 歯周病の初期の段階で治療をしておくことがとても重要ですが、進行した歯周病も適切な治療をすれば完治できます。 また、最近では、失われた骨を再生させることも可能です(歯周組織再生療法)。 どのような治療においても、常に歯周病のチェックをしておくことが、とても大切になります。
補綴治療
むし歯治療
むし歯は自然治癒することはありません。また、見た目ではわからないむし歯がある可能性があります。むし歯治療の鉄則は、定期的な検診による予防と早期治療です。むし歯の感染が広がらないうちに治療を行うことで、治療にかかる期間や痛みが格段に少なくなります。
大人のむし歯と子供のむし歯
子供のむし歯
乳歯は大人の歯より柔らかいため、むし歯になりやすく進行が早いのが特徴です。
また永久歯も、生えてきたばかりの頃は乳歯と同じ傾向にあります。 子供のむし歯は発見次第速やかに治療をおこなうことが大切です。
むし歯になりにくくするために毎日の正しいブラッシングに加えてフッ素の塗布や、シーラントなどが効果的です。
大人のむし歯
大人になると歯は丈夫になりますが、歯周病にかかっている方が多くなります。そのため歯周病によってあらわれた根元や歯と歯の間のすき間からむし歯になるケースが増加してしまいます。
また治療した歯の詰め物のまわりから、むし歯になることもあります。
これは二次う蝕といわれており、一度むし歯になった場所は、治療した後も再発する可能性が高いので定期的な検診で注意深く観察することが重要です。
歯周病治療
テレビコマーシャルやドラッグストアなどで歯みがき用品の棚には「歯周病」予防をうたった商品がたくさんあります。
歯周病は日本の成人の約8割がり患していると統計がでています。実際はもっと多いかもしれません。歯周病の初期症状は「なんとなくむず痒いかな?気持ちい悪いのかも…」など感じる程度です。しかし、歯周病が進行すると歯周病菌が歯ぐきや歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かし、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。その時には隣接している歯にも影響が起きている可能性があります。
さらに、歯周病の恐ろしさは、歯周病菌が心臓病や糖尿病、早産や脳梗塞など全身疾患と密接に関係があるということです。
毎日のお手入れと定期的な検診を行い、歯周病を予防して健康で元気な生活を維持していきましょう。
歯周病と全身疾患
歯周病になると歯周病菌の数が増幅します。その一部の細菌が血管の中に入り込んで、全身の各器官に拡がるのです。
歯周病菌が肺に感染すると、肺炎になる恐れがあります。
他に可能性があると考えられている病気には、動脈硬化などの血管系の病気、心臓病、糖尿病などがあります。歯周病は口腔内だけの病気にとどまりません。